佐賀県は、よく人気がない、目立たないと言われている。
2021年、都道府県魅力度ランキングも下から2番目の46位だった。
私も、最初、どこに行けばいいか、頭を悩ませた。
歴史が好きなら、吉野ヶ里遺跡。
陶磁器に興味があれば、唐津、伊万里、有田。
拠点が博多になったので、結局、呼子の朝市を見て、有名なイカを平らげて、唐津で観光をすることにした。
呼子の朝市は、9時半くらいまでにいかないとよくないらしい。
電車で博多から唐津まで1時間半。そこからバスに乗り継いで40分。
6:53の電車に乗って、うまくバスに乗り継げて9時には、呼子に着いた。
途中、電車は、海沿いを走る。玄界灘だ。
呼子の朝市は、コロナも影響もあって、かなり小規模だった。
おばあちゃんが座って、おしゃべりをしながら外で商いをしている姿が可愛かった。
イカの一夜干し、ウニ、アワビ、魚の干物。また、野菜や、果物も売っていた。
いかしゅうまいやいかせんべいなど、食べ歩きしたかったが、ここでのメインイベントはイカの活造りのランチ!
「河太郎」というお店が老舗で美味しいと友達に教えてもらったので、お店は決まっていた。
人気があるので並ぶらしい。
なので、買い食いはせず、お昼まで我慢しなくてはならない!
町には、看板などになった、さまざまなイカちゃんが大活躍。
朝市もすぐ終わってしまったので、「鯨組主中尾家屋敷」というところに行ってみた。
またもやしらなかったのだが、呼子は、江戸時代から、捕鯨で財を成したという。
その巨万の富を築いた、鯨組主が中尾さんで、彼のお屋敷にお邪魔したのである。
捕鯨に使った槍が、太くて、捕鯨の仕方を描いているイラストをみたら、血だらけの鯨ばかり。
オーストラリアにいた時に、捕鯨反対運動が結構ニュースになり、なんとなく肩身の狭い日本人だったのだが、確かにこういうのを見てしまうと、捕鯨反対と言いたくなる気持ちもわかる。
ちょっとほっとしたのが、鯨は、供養されていたということ。あくまでも気持ちの問題でしかないのだが。。
そんな財を成していた捕鯨は、もちろん現在は、行われてない。
呼子は小さな町なので、一通り、ランチ前に見れた。
ちょと早かったのだが、レストランに行ってみた。
すると、10時過ぎなのに、既に、お店の前に人がいた。
11時半開店と思っていたのだが、コロナの時短要請により、10時半開店という。
そして、並ぶことで有名なだけあって、しっかりオペレーションが機能していた。
機械に「入店希望」と意志表示すると、予測待ち時間が出て、電話番号を入力すれば、呼び出し時間に連絡をくれるから、お店の前で並ばなくていい。
これは、素晴らしい。
私が入力した時には既に30人ほど入店希望をしていたのだが、10時半開店で待たずに入れた。
このお店は、昭和36年に日本で初めて、「いけす料理」をはじめたそうだ。
店を立ち上げた古賀さんという人が、玄界灘で釣ったヤリイカを捌いた際、活きのいい透明の輝きと、歯ごたえのある美味しさに感動したとのこと。
なんとかこの味を多くの人に知ってもらいたいと思って、お店を開いたそうだ。
注文をうけてから、いけすよりあげる、活きたいかを技を極めた職人が手際よく捌くという。
新鮮なものを提供するために、たった20秒の作業らしい。
私の注文は、迷わず、人気No.1、「いか活造り定食」2900円!
それに、エキストラコールドビール!
もう人気店だけあって、店員さんも慣れていて、手際がいい。
いかしゅうまいは、とろけそうで倒れそうになった!
メインは、イカ活作り。
イカは、季節によって色々種類が違うらしいが、その日はヤリイカだった。
創業者がお店を作るきっかけになったあのイカだ!
胴体と足の部分は、あとで、天ぷらにするので食べないようにと言われた。
なるほど。
イカのお刺身の歯ごたえは、部位によって全然違う。
端の歯ごたえのあるものから、真ん中の部位は、とろけるような柔らかさ。
また食べ方も色々楽しめた。
私が気に入ったのが、イカにパウダー状の塩をふって、小皿に絞った、レモン汁につけて食べるものだ。
醤油より塩派の私には最高の味だ。
ワサビとレモンにしたり、醤油にまた戻ったり味変もできる。
だんだん、孤独のグルメのような気持ちになってきた。
そして、目があったイカちゃんが、あっという間に天ぷらにされて私の元に戻ってきた。
これもまた、げそと胴体の歯ごたえが違って美味しい。
デザートの甘夏ゼリーもおいしく。
いやはや、美味しすぎた。
お店を出たら、待ち時間がもう1時間になっていた。
早く来てよかったよかった。
港では、釣りをしている人がたくさんいて、魚を釣っていた
バスに乗る前に、もう一度朝市に行ってみた。
12時なのでもう閉まる時間だ。
皆片付けをしていた。
そうしたら、シラスをもった、おばちゃん2人が、駆け寄ってきた。
「このシラス2袋500円でいいから、買ってほしい」と懇願された。
ひざまずく勢いで、高いのか安いのかよくわからないが、買うことにした。
そうしたら、「いやー。よかったねー。本当に、本当に」と2人でねぎらっていた。
もしかして、怖い親分の元でお給料前借りしているのかなーなんて心配になるくらいだった。
かくして、私の食卓は、シラスペペロンチーニ、シラスうどん、シラスオムレツ、シラス炊き込みご飯としばらくシラスが続いている。
呼子でイカを買わず、シラスを買わされるの巻だが、これも思い出の一つだ。
というわけで、最後は、唐津で終わるが、また続きは次回に!
またねー-。
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