今年の東京オリンピックは、なんだかんだ言って盛り上がった。
私は、2004年のアテネオリンピックの際、ニュージーランド(NZ)にいた。
北島が「チョー気持ちいい」と言った大会だ。
北島の泳ぎは、出勤前に部屋で支度をしている時にちらっと見た。
NZが何の種目が強いのか住むまでちっともわからなかった。
アテネでは、女子シーカヤックと女子自転車、男子トライアスロンで金メダルを取っていた。
テレビでは、各国のメダル取得数の一覧表を出していた。
NZは、個数では、かなり下位。
その日は、中国が1位だった。
すると、人口÷メダルの数を割り出し、
「400万人の人口で我々は、金メダル5個取ったので、8万人に1個の金メダル。
中国は、それより低い。」
とニュースキャスターが真面目に言っていた。
ちょっと子供の自慢みたいでかわいいなと思った。
テレビの公共チャンネルは、1チャンネルなのだが、オリンピックは、この局が独占放送していた。
水泳、カヤック、自転車、体操、バスケ、ヨットなどが中継されていた。
金メダルを取ったシーカヤックは、双子だった。
日本なら、ワイドショーやニュースなどで、家族や友人がインタビューに応じたり、金メダルまでの道のりをドラマチックに放映したりすることが多いが、この国には、そういう類のものはない。
本人達の喜びの声だけで、あとは、ニュースのスポーツコーナーがいつもより長いくらいだ。
私の愉快なフラットメイト、ピーターもコロンもどちらもオリンピックの話しには興味がないらしい。
コロンに関しては、会話の内容は、相変わらず、掃除かタイの旅行の話しだ。
うちのテレビは、4チャンネルしかなく、そのうち、公共放送が2つ、残りの2チャンネルのうち、1つは音楽専用チャンネルだった。
公共放送でもNHKと違ってCMがある。
民放は、アメリカの番組をそのまま放送していることが多い。
当時、前アメリカ大統領、トランプのThe Apprenticeという番組があった。
敗者の中から脱落者を選び、トランプが「君はクビだ! (You’re Fired!) 」と宣告するものだ。
結構人気があった。
もう一つ人気があったのは、整形して大変身という番組だ。
ちょっとさえない女性が2週間ほど隔離され、その間に、整形やダイエットに励む。
家には、鏡は一切ないので、自分の変化がわからない。
不安で途中で泣いたり、整形の痛みでめげそうになったりする。
そして、2週間後、顔も体も大変身して素敵なドレスをきて、スタジオに迎えられる。
この時も本人は、まだ、鏡を見ていないので、自分がどんな風になっているかわからない。
幕のかかった全身鏡が目の前にある。
司会者の綺麗なお姉さんが、
「よくがんばりました。生まれ変わった自分とこれから対面します。覚悟はできていますか?できたら、合図をしてください。この幕が上がり、鏡が出てきます」
といい、ドラムがジャガジャーーンと流れ、ドラマチックにあおっていく。
そして、「YES」と答えて、鏡に写った自分と対面する。
生まれ変わった自分をみて、OH MY GOD!!とその姿に涙している。
彼女は泣きながら、「一体誰?(あんただよ)オーマイガッド驚いたわ。(私のほうこそ)」
【 ( ) は,私の突っ込みです。】
となる。
腰を抜かして立てなくなる人もいる。
そして整形手術に立ち会った医者や、アドバイザーたちが彼女を取り囲み、よかったよかったと一同涙する。
とてもくだらない。笑
整形直後の腫れまくった顔を見ると食欲も失せるので、見るのをやめた。
そしたら、いつのまにかその手の番組が終わっていた。
私みたいに突っ込みを入れた人が多かったのかもしれない。
お金持ち、イケメン男子と結婚したいと戦う、バチェラージャパンのような手の番組もその当時、流行っていた。
あの時代、自分の家に、インターネットがなかった。
だから、もちろんYoutubeなどもない。
娯楽はやっぱりテレビだったので、毎週テレビガイドみたいな雑誌を買って映画やおもしろそうな番組をチェックしていたが、あまりなかった印象だ。
そんなわけで、NZでは、自然と早寝していた。
まわりのKIWIも同じだった。
今は、たくさん娯楽があるから、KIWIももしかして夜更かしの人が増えたのかななんて思ってしまう。
ネットなしの生活をどうやっていたのか、忘れてしまったが、きっと、雑誌や新聞やら読んでいたんだろうなーー。
とわけで今日はおしまい。
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