1995年の21歳の時に、1年オーストラリアを旅行した。
有名なエアーズロックを見た時、生まれて初めて、「自然を見て、感動で泣きそう」になった。
この1年間、渓谷の岩や、サンゴ礁がいっぱいの綺麗な海、動物などから、感動をたくさんもらった。オーストラリアは、日本の25倍あるので、なんだか色んなものがダイナミックだ。
エアーズロックの話しは、また別の機会のお楽しみにしてね。
今日は、1泊2日でキャサリン渓谷をカヌーで旅したお話し。
キャサリン渓谷は、ダーウィンの近く。
この辺りは、ノーザンテリトリーという地域で、シドニーよりも、インドネシアや、シンガポールの方が身近だ。
「トップエンド」とオージーは呼んでいる。
地の果てという意味合いを含む。
原住民のアボリジニをたくさん見かけ、エアーズロックのような赤茶けた、私がオーストラリアといういうとイメージする景色に出会える。
私の手作り地図をお見せしよう!「ここ」が今日の舞台。
キャサリン渓谷は、英語では、Katherine Gorge キャサリンゴージという。
この「ゴージ」という英語の響きがごつごつした岩肌に合っていて、私はなぜかとても好きだ。
ダーウィンのバックパッカーで出会って、仲良くなった日本人7人で一緒に行くことになった。
男子4名、女子3名。
この地域は、雨季と乾季の2つの季節に分かれている。
雨季が、11月後半から4月中旬、乾季は、4月後半から11月中旬だ。
オーストラリアは、南半球なので、季節が逆だが、赤道に近いこの地域は、常夏だ。
この日も27度の夏の気温だった。
キャサリンゴージでカヌーをする場合は、季節の変わり目に行くといいと言われている。
乾季のど真ん中の時期に行くと、川が干上がっているからだ。
私達が行ったのは、1995年の9/21,22。
乾季後半の、微妙ーーーな時期。
色々調べたら、「ところどころ干上がっているけど、行けなくはない!」ということがわかり、決行した。
広大な国立公園内で、1泊2日、カヌーをする。
お店も宿もない。
まず食料は、缶詰やフルーツなどをそれぞれで用意した。
ポテトチップス系は、喉が渇くので避けた。
テントは、持たず、寝袋だけ。
そして重要なのが、お水。
プラスチックの大きなタンクを用意して、たっぷり用意した。
私は、2人乗りのカヌーをゴンちゃんとペアで漕ぐことになった。
カヌーは、イメージとしては、子供の頃に上野公園とかで漕いだ手漕ぎ船のようなものだ。
ちなみに、それまでカヌーをしたことがなかった。
パドルのコツを掴むのが思ったより難しかった。
パドルには、両側に水かきがついている。
斜め45度前くらいの水面にパドルをしっかりさしいれて、ゆっくりと後方へパドルを引く。
引いている方と逆の手でパドルを押すイメージだ。
でも左右同じように力が入れられず、まっすぐ進まない。
狭い川幅だと岩にぶつかりそうになる。
国立公園内の大事な岩なので、傷をつけてはいけない。ドキドキだ。
私は、カヌーの前方、ゴンちゃんが後方を担当する。
私が、わちゃわちゃ好き勝手やるので、ゴンちゃんは、調整役で大変そう。
川幅は、狭いものから、湖くらい広いところもあった。
そして、途中で気が付いた。
これは、非常ーーーーに地味な作業だ。
1泊2日、これをやり続けるのはすごいことになるぞと思った。
退屈を紛らわすために、しりとりを何度もした。
そして、途中でやはり私達は、乾季であることを思い知らされるのである。
そう、川が干上がっているところにたまに出くわすのだ。
岩だらけのところを通るときは、カヌーを傷つけられないので、7人で協力して頭の上に持ち上げて、一生懸命運んだ。
夕方に、寝るのにちょうど良さそうな場所を見つけて、1日目が終わった。
焚火も国立公園内で禁止なので、懐中電灯を頭に巻き付けて照らしながら、ワイワイやった。
満点の星が降り注ぐ中、寝袋で寝た。
とっても綺麗だった!!
帰りは、また同じところを戻る。
行きは、未知の世界でワクワクだが、帰りは、またあそこを通るんだと思ったら、なんだか、途方もない長い道のりになると恐ろしくなってきた!
私は、ゴンちゃんにじゃんけんをして負けた人が、漕ごうと提案した。
勝ったら5分お休み!
また、途中で岩が「顔」に見えるのを見つけたりしながら、退屈しのぎをした。
そして、また、恒例のしりとりをしながら、無事に2日間のカヌー大会が終わった!
途中でへとへとになったけど、すっごく楽しかった!
やり切った感でいっぱいだった。
今でも、「乾季」という言葉を聞くと、干からびた土のあのカヌーの景色が頭をよぎる。
というわけで、今日は、私の思い出話でしたー!
またねーー!
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