今年のボジョレーヌーヴォー は、11/18、来週の木曜日だ。
ボジョレーヌーヴォー(Beaujolais Nouveau)とは、フランス・ブルゴーニュ地方のボジョレー地区で造られる赤ワイン。
ちなみに、Nouveauは、フランス語で「新しいこと」という意味。
通常のワインとは異なり、その年に収穫されたブドウをごく短期間で造る「新酒」にあたるワインだ。
フレッシュで軽快な口当たりとフルーティーな酸味が特徴。
解禁日が毎年11月の第3木曜と決められている。
現地時間の0時解禁。
日本は、フランスよりも8時間進んでいるので、本場フランスよりも早く飲めると大騒ぎしているわけだ。
実は、本場のフランスでは、日本ほど大騒ぎしていない。
私は過去2回、フランスで ボジョレーヌーヴォー の日、つまり、11月の第3木曜日に迎えたことがある。
1度目は、2001年。
フランスにワーホリに行く1年前だったので、まだフランス語が話せない時だったが、マルセイユに行った。
初めてのフランスでの ボジョレーヌーヴォー解禁の日だったので、きっと盛り上がっているんだろうなと思いワクワクして1人でバーに行った。
カウンターで注文したところ、隣にいあたおじさんが、「あっ、今日はボジョレーだったか」と思い出したようだったが、ビールを注文していた。
2度目は、翌年2002年の私のフランスの故郷のモンペリエだ。
ご存じ、サザエさんファミリーのクリスティーン、クロウドのうちにホームステイしていた時。
数日前から、私が、ボジョレーヌーヴォーだねって話しをしたら、皆が、
「あー、そうだったねーー」
となり、一緒にホームステイしている、オランダ人のテイヤと4人で近所のバーに行った。
ちなみにフランス人と夜、出かける時は、夕食を各々食べてから、集合ということが多い。
フランス人は、もちろん人にもよるが、基本的には倹約家が多い。
あまり贅沢をする印象はない。
私は、1年間、この家族と過ごしたが、レストランに行った記憶はない。
出かけるときは、バゲットのサンドイッチを作って、公園で食べて、お茶をしにカフェに行くという感じだ。
レストランといえば、こんな思い出がある。
最初に行った、学校の先生、バレリーと3か月のクラスが終わったお祝いに、ちょっといいレストランにランチをしに行くことになった。
レストランの名前は、ジャルダンデッサンス。その当時、ミシュラン3つ星の高級店だった。
クラスが一緒だったゆきちゃんは、料理人になるために、フランス語を勉強していた。
なので皆で一緒に行きたいと提案したのである。
さすがの味とサービスだった。しかしそれなりに値段は張る。
バレリーは、ずーーーっとメニューを見ながら、
「ウララーー!! 高い高い」
と連発している。
飲み物も水だけしか飲まず、デザートの際、コーヒーを注文しようとしたら、
「うちにくればただだから、家で飲みましょう」とごり押しされた。
これまた、うんちくなのだが、フランスで「レストラン」というカテゴリーは、高級なカテゴリーに入る。
ビストロとブラッスリーが、居酒屋やカジュアルレストランにあたる。
超高級レストランは、「グランメゾン」だ。私は行ったことがない。
いずれにせよ、夜の外食は、めったにない。
なので、お酒を飲みたかったら、通常、夕食を家で食べてからバーに出かけるのである。
うちでの夕食は、20時だから、出かけるのは、21時過ぎになる。
バーでもそんなに飲まない。1,2杯というところだ。
おしゃべりを楽しんでさくっと帰ってくる。
ボジョレーヌーヴォーの日もそんなわけで、21時くらいにバーに繰り出し、クロウドのお友達のアコーディオンの生演奏を聞きながら、一杯飲んできた。
途中で彼らの友達がやってきた。
クリスティーンが、得意げに
「今日は、このジャポネーゼ Mutsi がボジョレーヌーヴォーを飲みたいというから来たのよー」
と言ったら、
「コーラの方がおいしいぞ」と言われてしまった。
これがフランスでのボジョレーヌーヴォーだ。
国は変わり、2004年から2年間、ニュージーランドにいた時の話しをしよう。
当時、私は、「フランス語を話す会」というのに入っていた。
週に1度、フランス語を話したい人が集まって、バーでお話しするというものだ。
Kiwi(ニュージーランド人)だけでなく、オランダ人やイギリス人などもいた。
ボジョレーヌーヴォーの前の週のフランス語会で、「来週は、ボジョレーだね」という話しが出た。
これは、一緒に当日、飲みに行けるかなと期待した。
そこで、オードリーというKiwiの女性と夕食に行こうということになった。
旦那さんのオランダ人のクリスも来た。ちなみに、彼は、フランス語を話さない。
イタリアレストランで待ち合わせをした。
クリスに、「はじめまして。ところで、ボジョレーヌーヴォーって何?」と開口一番聞かれた。
今思うと、なぜ、イタリアンレストランを選んだのか覚えてないのだが、とにもかくにもボジョレーヌーヴォー解禁の日だったが、お目当てのワインは、メニューになかった。
クリスの質問に関して、私ももうきちんと答えるのが、急に色々面倒臭くなり、
「要するに、ワインを飲む日だよ」
と説明を省略しまくり、イタリアワインを開けて、楽しい食事をした。
その年の新酒の味は、翌日、会社にある、日本の新聞を見て知り、私の2005年のボジョレーヌーヴォーは終わったのだった。
つまり、ニュージーランドでも大騒ぎしてはなかった。
日本に帰ってきてからは、毎年、安いものだが、1本買って、飲んでいる。
軽くて飲みやすいので、冷蔵庫で冷やして飲める気軽なワインなので私は好きだ。
毎年、この3回の出来事を思い出しながらくすっとしている。
来週の夕食にも、食卓には、 ボジョレーヌーヴォー を用意しよう!
というわけで、今日はおしまい。またねー。
フランスのサザエさんファミリーのホームステイについては、こちら👇
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