外国人に大人気の相撲。
私も去年、オーストラリアから友達が来ると連絡が来た時に、まず、相撲観戦をしたいので、チケットを取ってほしいと言われた。
しかし、あっという間に売り切れ、チケットは手に出来なかった。
その報告をしたら、あまりにもがっかりしていて、不憫になった。
そんな中、以前に出待ちをした楽しい経験があったのを思い出した。
その時の話し↓
そこで、皆を国技館に連れて行ったところ、取り組みを終えた力士と写真を撮ることができ、大喜びしてもらえて、よかった。
実際に一緒に観戦できたら、もっと楽しかっただろうなーなんて思ったが、年に6回の開催なので、当然その時期に来なければ、そもそもチャンスもない。
そんな人達から依頼があるのが、朝稽古見学だ。
私は、とある相撲部屋の見学を以前に1度させてもらった。
相撲稽古が始まるのは、6時半なのだが、相撲稽古の見学は、9時からと先方から、指示があった。
おしゃべり厳禁、写真もフラッシュ&シャッター音禁止ということを聞き、入場。
親方が、どっしり座り、15人ほどの力士が、土俵でぶつかり稽古をしていた。
部屋には、神棚があり、親方の横綱時代の写真も飾ってある。
この部屋の力士は、18歳から30歳まで。まだ十両がいないので、皆、お給料が発生してない。
ランクの説明は、こちらリンク↓

ランクの高い2人を中心に何度も次々力士が、ぶつかり稽古に臨む。
バチンという体がぶつかる音がすごい。
まわしを叩く、ポンという音も響く。
取り組みを何度か続けてすると、まげも息も乱れて、とてもしんどそう。
それでも続けて、土俵の周りの、小走りしながら、息を整え、四股を踏んだりして、整えてまた、ぶつかり稽古になる。

泥と汗まみれ。また見学する私達のすぐ目の前というのは、ものすごい迫力だ。
こちらも息を凝らして見守る。
ふと、今、日本の社会は、怒らないやさしい社会になっていて、職場で強いことを上司が言うと、パワハラなんて言われる時代。
相撲の世界はどうなんだろうと思った。
以前にもいじめで命を落とした、力士もいて、大きな社会問題になったこともあり、相撲業界全体、この問題にはどうなっているのかなって思った。
やっぱり稽古は、厳しかった。
ある力士が、突き指を練習中にした。
とても痛そう。
その時に、「親方、突き指をしたようです。」と言った。
親方は、「突き指なら大したことはない。ひとまず冷やして、我慢しろ!」と言った。
力士も「はい」と言って、痛そうなまま、冷やしていた。

なんだか、久しぶりにこういう感じの現場に入り、改めて、勝負の世界は、自分の生きている世界と当たり前だけど全然違うなって思った。
力士は、テーピングだらけだった。
膝、足の指、足首、満身創痍で戦っている。
この中から、一体、何人の人が十両に昇進できるのだろう。
こんなに皆、頑張っているから、頑張ってほしい。
稽古が終わる最後は、全員が揃って、整理体操を行う。
力士が皆、綺麗に並んで、「1,2,3,4」と声を出して、屈伸や足の曲げ伸ばしをしている姿がとても可愛かった。
そして、力士の皆様と写真を撮らせてもらった。
乱れた髷や汗や泥まみれになっている力士は皆かっこよかった。

「応援してます!頑張ってください」って言いたかったのだが、実はその日、私は、「外国人が見学をする」ということで参加していた。
そんなわけで、日本人ではないふりをしなくてはならなかった!
自分は日本人だなっていうのを改めて感じた。
というのも、最初に稽古場に入った時に、既に迫力あるぶつかり稽古が始まっていて、私達が入ることで邪魔をしてはならないと緊張していた。
そういう時って日本人だからこそ、お辞儀をしながら、遠慮深い態度に自然になる。
しかし、オーストラリア人の同僚は、満面の笑顔で、堂々と入場。
そして、靴を玄関で脱ぐのだが、日本人の私は、自然に靴を揃えようとしてしまったことに気が付いてはっとした!

しかし、目の前のオージーの同僚が脱ぎ捨てていたので、そうだ、そうだ、私は今日は日本人ではないのだ!と慌てて、同じように脱ぎ捨てた!!
でもお行儀の悪いことをしていると感じて、後ろ髪を引かれる思いだった。
親方には、日本人ではないふりをしながら、質問もでき、とてもいい体験だった。
数時間だけの相撲稽古の見学だったが、お相撲さん、尊敬!
貴重な経験になった。
というわけで、本日のお話しはこれにて終了。
ごっつぁんです!
<思い出ブログ>
6月1日に、日産スタジアムのヒゲダン(Official髭男dism)のライブに行ってきた。
ヒゲダンライブは、5回目だったけど、過去イチよかった!今度またその模様をお伝えします。