小さい頃から、おじいちゃんの影響で、相撲が好きだった私。
2007年に初めて、両国国技館に行って、感動してから、もう18年も経っている。
その1,その2の内容はこちら↓
時は、すっかり流れて、私は、2018年から、外国人旅行者に関わる仕事をしている。
自分の相撲ブームは、一時停滞していたのだが、仕事で相撲と関わるようになってから、また別の目線で見るようになってきた。
まず、2018年で働いていた、インバウンドの会社では、引退した相撲力士に協力を仰いで、レストランに土俵のようなものを作ってもらって、相撲を知ってもらう機会を作った。
お客さんは、アメリカからくる、年齢層高めのアメリカ人。人数は20人ほど。
数年前に引退したという、力士2人が、まわし姿で現れる。

会場は、都内にある、小さなハワイアンレストラン!
土俵を囲んで、椅子にお客さんを座らせて、四股を踏んだり、実際にちょっと戦わせてみるわけなのである。
引退したとはいえ、やはり体が大きく、大きなアメリカ人のお客さんも、とてもいいリアクションをしていた。
さて、日本人の皆様も、大相撲の歴史など結構知らないことが多いと思う。
ここで、私が、ガイドの際、説明していることを皆様にも教えてみたいと思う!

歴史:
相撲は、日本で一番古いと言われているスポーツ。
元々は、五穀豊穣を祈願する、神事として神社で行われていた。
戦いで得た利益は、神社の修復や、維持費として使われていた。
先日も横綱になった、大の里が土俵入りを披露したのは、明治神宮。
神社と相撲は、切っても切り離せない関係だ。
プロとしての相撲力士が誕生したのは、江戸時代になる。
1909年に国技となった。
力士のサイズについて:
平均身長186cm(6.1フィート) ー>最低167cm(5.47フィート)必要
平均体重:161kg(352 パウンド)ー>最低67kg (147パウンド)必要
体脂肪率平均:32% (日本人男性の平均値は、10%)

入門から引退までの期間の平均:10年
まわしの長さ:10m(32フィート)
まわしの重さ:5kg (11パウンド)
大相撲の開催時期:年6回。
両国国技館(1月、5月、9月場所)
大阪 3月場所
名古屋 7月場所
福岡 11月場所
外国人が驚く1つに、相撲部屋に所属しているというシステム。
現在44の相撲部屋がある。
ある相撲部屋の1日:

6:00-6:30頃:朝稽古(朝食は食べない)
11:00 昼食 ちゃんこ鍋
14:00 休憩
16:00 掃除、夕食準備開始
18:00 夕食
19:30 自由時間
23:00 消灯
1日の摂取カロリー:7,000 カロリー(通常成人男子平均2,700カロリー)
力士の収入と番付:

横綱(Grand Champion)
大関(Champion)
関脇 (3rd Highest rank)
小結 (4th Highest rank)
前頭 (Highest division)
十両 (Second Division)
↑ここまでがお給料が発生する。
以下、幕下は、基本お給料はない。
番付表:
これは、実際のものを見せて説明。

全部手書き。職人1人とアシスタントが2人ついて、3名体制で10日ほどかけて作る。
呼び出しや、床山の恐ろしいほどの小さな字は、実際に見せると、うおーってなる。
相撲のルール:
2人の力士が直径4.55mの土俵上で、相手を土俵外に押し出すか、足の裏以外の身体が土俵に触れることで勝敗が決まる。
体重の差に関わらず戦わせるのが魅力の一つ。
決まり手:
82ほどある。パンチ、キック、喉をつかむ、髪を引っ張るのは、ルール違反
2025年5月場所の、宇良対髙安戦で出た、伝え反りは、すごかった!
こんな感じの事を、写真つきの資料で見せながら説明する。
ところで、アメリカ人の団体客を連れて、ハワイレストランで、引退力士に会わせたと話したが、力士とお客さんの距離が物凄く近すぎて、まわしをつけているとはいえ、お尻を目の前にして、女性のお客さんが、かなりびっくりしていた。
ちなみにこの時に相撲を披露してくれた、元力士の方は、今や、海外で引っ張りだこで、この前、Netflixのサンクチュアリーに出演したと聞いた。

以前は、飲食店を経営していたが、他の人に譲って、自分は俳優業としてやっているとのこと。
インバウンドのおかげで、引退したお相撲さんは飲食店くらいしか、昔は、選択肢がなかったそうだが、相撲ショーなどを始め、今、色々な仕事につながるそうだ。
コロナ後、ある相撲ショーが外国人に人気だ。
浅草相撲ちゃんこ。
これは、ちゃんこを食べながら、力士の対戦を見るというショー。
四股を披露していかに大変かっていうのを見せたりもする。

その後、力士と対戦できるコーナーもある。
外国人は、こういうのが好きな人が多いので、多くの人が自分がやりたいと手を挙げる。
まわし姿を模倣した、ボディスーツを着用して戦う。
特に子供がチャレンジすると、とても盛り上がる。

これは、本当の相撲とは、当たり前だが天と地の差。
お客さんは、皆、外国人。ショーも英語で説明をする。
あくまでもショーであることを始めにわかっていれば問題ないのだが、人によっては、それを知らずに行って、お怒りのクレームをもらうこともある。
相撲の前に、日本舞踊の踊りが入ったり、力士や、舞妓さんと写真を撮れる時間があるのはいいが、会場にいる、100人がグループ写真とはいえ、次々撮って行くので、間延びする。
私も一度、お客さんを連れて、ガイドとして行ったのだが、最初に、このツアーのコンセプトを伝えておいたので、楽しんでもらえてよかった。
というわけで、次回は、実際の相撲稽古の話しをしてみようと思っている。
どすこい!!
<思い出ブログ>
長嶋監督がお亡くなりになった。私はアンチ巨人だが、長嶋さんは、別だった。
自分のプロ野球モードのスイッチが30年ぶりに入り、2022年から野球観戦に行くようになった。
長嶋監督が開幕戦に華を添える為に、球場に表れて、温かい大声援に包まれたのはよく覚えいる。
訃報後、さまざまな昔の映像など見て、改めて、日本中を明るくしてくれた、太陽のような人だったんだなと思った。ご冥福をお祈りします。