【女子海外1人旅:モロッコ18日間を駆け抜ける!】その12 メキシコ人から学ぶ交渉術とサプライズのおもてなし

モロッコ18日間を駆け抜ける!

Day 13 // 2003年6月26日

首都ラバトにて、コロンビア人のアレキサンドラ、メキシコ人のヤコブ、ルイーズ兄弟と一緒に過ごすことになった。

一緒に過ごして感じたのだが、彼らがものすごい交渉上手だということだった。

それこそ、新たに探して泊まると決めた宿も、町での買い物も、今まで、私が買ったモノの値段がいかにぼられていたのか、愕然とした。

あんなに戦って、ぼられないようにしていたと思っていたのにだ。

彼らの買い物の仕方は、こんな感じだ。

今から、ヤコブが、水タバコと言われる、シーシャのパイプを買おうと思っている。

まず、色々なお店に行き、値段を聞きまくる。

値段は、お店によって、全然違う。

そして、最初に提示した値段が一番安かったお店に再度、顔を出す。

今回のターゲットのお店が決まると、そこから本格的な交渉が進む。

向こうの言い値は、水タバコパイプだけで、150DHディラハム。(1800円)

ヤコブは、70DH(840円)で買いたい。

え?

半額以下じゃないか!!まず、その値段のギャップにびっくりだ。

そして、さらに感心するのが、ヤコブの交渉の仕方だ。

彼の人柄のよさも手伝うのであるが、冗談を言ったり、世間話しをして、相手とドンドンいい関係になっていく。

そして、タイミングを見計らって、パイプだけではなく、オプションでタバコを付けてくれないかな?と交渉を更に進めていく。

それならとオプションを付けて、150DHにしてあげようという。

ヤコブは、70DHを目指して、果敢に攻めるが、相手も引き下がらない。

そこで、店を出る。

買わないのかと思ったら、「細かいお金に崩せない?」と聞いてきた。

何かと思ったら、ポケットに140DHを入れ、持ち金がこれしかないと見せて、買うという。

お兄ちゃんのルイーズいわく、これは、「メキシカンテクニック」とのことだ。

なるほどー-。

そして、お店に戻り、再交渉開始。

でも150DHからは、値段は落ちない。

そこで、ヤコブが、ポケットから、140DHも出して、「これしかお金がないんだよ。」と言う。

向こうは、慣れているもので、「5DHくらいあるだろう、よく探してみなさい。ほら、彼に借りればいいじゃないか?」とお兄ちゃんのルイーズを指さした。

ルイーズは、「俺だって、何もないよ」としらばっくれる。

「それなら、お財布とポケット、見せて。」とお店の人が言ってきた。

すると、ルイーズにお財布には、本当に1DHも入っておらず、AED(エミラティデイル)という、DHよりも更に下の通貨、日本で言えば、1銭みたいな、要するに、あまり役に立たないコイン1枚だけが入っていた。

これじゃあ、鳥のエサも買えないよ。これならいらない」と言い、こうして、140DHで交渉成立となった。

70DHを目指したのは、あくまでも目標値だったらしく、140DHでご満悦だった。

うわー-、お見事!

彼ら曰く、メキシコでは、これが当たり前だそうだ。

そういえば、2019年にメキシコに行ったのだが、マーケットでモノを買う機会がなかったので、メキシコテクニックは使わなかったと、今、ふと思い出した。

いやはや、参りました。

そんなことをしながら、この日は、朝から歩きまわり、10km近く歩いた。

足はとても疲れたが、お腹ペコペコで食べた、「鯖ミックスサンド」は、絶品だった。

DHディラハム、60円なり!!

塩焼きした鯖にフライトポテトとゆで卵とスライスした玉ねぎがパンに挟まっている!!

実は、これを食べようと屋台に連れ出したのは、私だ。

彼らは、今まで、屋台飯を怖がって、モロッコでは1度も食べてないという。

えー----!!私のキッチン!!屋台飯を口にしないなんてもったいない!!

今度は、彼らが、私から学び、美味しさにびっくりしていた。

そして、夜は、ジャコブが140DHで手に入れた、水パイプで彼らがお勧めした、イチゴフレーバーを試してみた。

私は、たばこが苦手なので、水タバコなんてとんでもないと思っていた。

でもルイーズが、あまりにも、「美味しいから」と薦めるので、試してみたら、不思議な香りが喉の奥でして美味しかった。

皆で泊まった宿の部屋の壁は、ピンク!一瞬、怪しげに見えるが、イチゴの水タバコとマッチして、異国情緒溢れる!

左から、アレキサンドリア、ヤコブ、そしてお兄ちゃんの織田裕二似のルイーズ

トランプもした。

朝から歩き回って、時既に23時半。

さすがに眠気に勝てず、寝ることにした

私と、アレキサンドリアは、同部屋なので、自分達の部屋に戻った。

翌日は、アレキサンドリアの誕生日だった。

解散して、30分経った、午前0時にヤコブが、部屋のドアを叩いてきた。

私達は、眠りに既に入っていたのだが、起きた。

そうしたら、ケーキにろうそくをつけた、2人が部屋に入ってきたのだ!

うわーーーーーーーーーーーーーーーーー 素敵ー--。ドリカムの歌みたいー--!!

♫午前0時を過ぎたら 1番に届けようー Happy Birthday ♫

素晴らしい演出。

アレキサンドラアも私と同じく眠りについていて、最初は、何が起きたのか、把握してなかったのだが、やっと理解して、感激で泣いていた。

私もこの兄弟の温かいおもてなしに感動。

こうして、彼女は、素敵な24歳を迎えた。

そして、その日のお昼に、私は、彼らと駅のプラットホームでお別れとなった。

お別れした駅

アレキサンドラは、ロンドンに住んでいるので、この旅の最後に行く予定のロンドンで会う約束をした。

ヤコブとは、パリで会う約束。彼は、日本に2年後に来る予定だと言っていた。

考えてみれば、南米のお友達ができたのは、これが初めてだった。

また世界が広がった。

ありがとう!私の友達達。本当にRABATは、楽しかった。

そして、カサブランカに一人でむかった。

モロッコでの最後の訪問地となる。

つづく。

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