【客室乗務員】ミールチョイスは、限りがあるよ!チキンフライト

客室乗務員

本日も、ご搭乗いただき、誠にありがとうございます!

オージーは、機内販売を大いに利用する。

ポテトチップス、チーズクラッカー、カシューナッツ、サンドイッチ、コーヒー、紅茶、ジュース、アルコール。

これらは、機内で売られているので、値段も高い。

しかし、皆、よく買う。

アルコールは、ジントニック、ラム&コークのスピリッツなどがよく売れる。

たった、1時間くらいの国内線でも皆、空の旅をこういう形で楽しんでいる。

以前、ベトナムフライトで、ビールに入れる氷がないか、聞かれたり、トランプがないか聞かれるという特徴があるとお伝えしたが、ハワイ線も特徴的なお客さんが多い。

このフライトでは、ダイエットコークを注文するけど、コーヒー、紅茶のサービスの時は、お砂糖を2個以上要求する人多い。

痩せたいのか、太りたいのかよくわからない。

ある日のハワイのフライトで、イギリス人の子連れの家族が乗ってきた。

お母さんとティーンネイジャーの2人の娘。

搭乗後、その日の座席に余裕があるのを発見して、「娘の為に、空いてる席、教えて。」と堂々と言ってくるもんだから、これは、かなり厄介な乗客だぞと私達クルーも注意することとなる。

ハワイのフライトでは、よくわからないが、機内食のチキンがよく売れる。

私の飛行機は、LCCなので、機内食は、別料金だ。

このイギリス人は事前に機内食を申し込んでいた。

しかし、彼女達にサーブする時には、既に、ミールチョイスはなく、「ポークでございます。」と差し出した。

すると、突然、真っ赤な顔をして怒り始めた。

私は、お金を払ったのに、チョイスがないなんて、失礼極まりない!

そこから、まくし立てて、話すのだが、機内は、エンジンの音で、うるさいのもあって、強調する、「チキン」という単語しか聞こえなくなってきた。

チキン、チキン、チキンとずっと連呼していた。

私達クルーは、とりあえず、機内中のギャレーを確認して、チキンの捕獲を試みたが、やはり残っていなかったので、事情を説明した。

それでも、チキン、チキン、チキンというのである。

そこで、チーフパーサーが登場。

「パイロット用のミールにチキンがある。我がフライトの優しいキャプテンがそれをお譲りしていいという言っている。ただし、これから調理するので、30分かかる。それでも食べたいかい?」と尋ねた。

その答えは、

YES!だった!!!

おー-、そこまでして、チキンが食べたいのかー-!」と私達も笑いをこらえる。

ちなみに、大騒ぎしている母をしり目に、2人の娘は、この親にこの子ありといった態度だ。

自分の母親のわがままな要求の為に、サービスが止まって、クルーが行ったり来たり奮闘しているのを当然彼女達は、わかっている。

あんたたちが、ポークでいいと言えば、全て解決なのだ。

それで、私達も、今すぐお渡しできる、ポークの機内食の中身を見せながら、「ポークもおいしいよ。いかが?」と助けを求めてみた。

しかし、このふてぶてしい二人のティーンは、匂いを嗅ぎ、露骨に嫌な顔をして、NOと言い放った!!

ちなみに確認済みなのだが、彼女たちは、宗教上や健康の理由でポークが食べられないのではない。

ミールのチョイスには、限りがあると、事前にアナウンスもしている。

何よりもあの態度が気に食わない!!あの親にこの子ありだ。

たかが、チキンでこんなに振り回された私達。

最後には、「クレイジーチキン」と秘密のあだ名をつけて、笑いのネタにすることにした。

こうして、チキン騒動が終わり、ようやく私達の食事の時間になった。

クルーミールに、チキンがあった。

「チキン食べたい人ー-?」とギャレーの子がにやりと笑いながら聞いてきた。

一斉に、「NO MOREノーモア チキン!やめてー-!」と答えて、爆笑した。

しばらく、チキンという単語を聞くたびに、このフライトの出来事がよぎった!

というわけで、

ご搭乗の皆さま、機内食は、数に限りがございますので、ご希望のチョイスが残ってない場合もありますので、あらかじめご了承下さい!

本日もご搭乗誠にありがとうございました。

最後に、チキンといれば、船のクルー時代に、すごい食事にありついた、このブログを代表するすごいお話しがありますので、知らない方は、是非お読みください!

またねー!

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