シンチャオ!(ベトナム語でこんにちは!)
パパラッチされた、ベトナムの話しをしたら、またいつものクセでもっと話したくなったので、今日もベトナムのお話し。前回のお話し↓
前回、フライト中にベトナム人がコーヒー、紅茶に砂糖をいっぱい入れると話したが、これは、現地のカフェに言って、合点がいった。
そもそも、ベトナムは、フランスの植民地だった。
フランスでのホームステイのママのクリスティーンもベトナムの血が入っている。
私達は、1996年に、首都のハノイに住む、友達のヤツちゃんに会いに行った。
彼女のおかげで初めてのベトナム旅行で、観光客ではなく、地元の人と同じような体験をさせてもらえた。
ヤツちゃんは、まず、私達3人にバイクの専属運転手をつけてくれた!
ベトナムと言えば、バイクだ。
ほとんどが、ホンダのスーパーカブ。
バイク1台に家族4人、赤ちゃん含めて5人乗っている風景も珍しくない。
皆たくましい。
私達は、もちろん、1人1台、カブに乗せてもらい、ドライバー3人がいつもお供してくれた。
私のドライバーのグエンさんは、黒髪をしっかりセットして、日焼けをした、優しい男性。
排気ガスの中、ヘルメットもしないで、突き進むのである。(ちなみに現在は、ヘルメットをしないといけないらしい。)
ヤツちゃんは、仕事があるので、日中は、私達は、ハノイの町に繰り出す。
もし、自分達の力で、バイクの送迎を頼むとなったら、間違いなくぼったくられる。
そもそも、ベトナム語は、話せないし、日本人とわかれば、ふっかけてくるのは、当たり前だ。
この初めてのアジア旅行で、私が身に着けた格言2つがある。
「念には念を」
「信じる物は、自分だけ」
これは、今でも肝に銘じている。
もしヤツちゃんという現地在住の人がいなかったら、私達は、毎日、バイクの値段交渉をし、最後の最後まで、この値段で本当によかったのだろうかという疑念がつきまとっただろう。
彼女のおかげで、安心して過ごせた。
そうそう、カフェの話しをしたかったので、話しを戻そう。
フランスの植民地ということもあったので、カフェ文化が栄えている。
町のあちこちに、カフェがある。
1996年当時のベトナムカフェの特徴は、小さなプラスチックの低い椅子が多かった。
ベトナムコーヒーは、独特だ。
アルミのフィルターでドリップするスタイル。
フランスでは、もう使われていない。
ドリップするコーヒーには、ふたをかぶせる。
熱湯をかけて、フタをして、豆を蒸らすのである。
そのままホットでも飲む人もいるが、氷が入ったグラスがつき、アイスコーヒーとして飲むことも多かった。
カップには、すでに甘ーーーーーーいコンデンスミルクがかなり入っている。
そこにドリップされたコーヒーが落ちていく。
甘くて、最初は震えるが、不思議なことに、慣れてくるとこれがクセになる。
だから、フライトでもその味を求めて、砂糖をいっぱいリクエストしてくるんだろうと思った。
ヤツちゃんには、お昼ご飯は、屋台に行くようにと言われた。
COM(コム)が白飯という意味だ。
COMと書いているお店には、お昼になると、近所の会社員で、いっぱいになる。
日本でいう定食屋さんのようなものだ。
屋台には、10種類ほどのおかずが、銀色の大きな洗面器のようなものに別々に入っている。
ベトナム人は、白いご飯が大好きだ。白いご飯にあうおかずがたくさんだ。
しょっぱい魚や、肉の煮物、揚げた魚、厚揚げの肉詰め、空心菜炒めや青菜のお浸し、ナスなどの揚げ物などおいしそうなものばかりだ。
スープもとうがんのスープなど珍しいのがある。
言葉なんてわからなくていい。
シンチャオ こんにちは、と挨拶して、食べたいものを指さす。
そして、笑顔でカムオン ありがとうと言ってお金を払えば、もう食に辿り着ける。
日本でベトナム料理というと生春巻きが多いが、屋台では、あまりない。
これはそれこそ、この前話した、お金持ちの人が連れて行ってくれた、レストランで振舞われるものだ。
テーブルについて、まず一口食べてから、自分好みの味付けに仕上げていく。
どのテーブルにも必ず、ニョクマムという魚醤がおいてある。
タイ料理で使うナンプラーと同じだ。
これを少しかけると、味の幅がぐっと広くなって美味しさが増す。
このほかに、大豆ベースの甘い醤油も一緒に添えられていて、お好み出かけているベトナム人をよく見る。
そして、おいしいというベトナム語、ゴン!といいながら食べる。
白いご飯ののったお皿に3種類のおかずをたっぷり入れてもらって、値段は、50円くらいだった。
私達は、この旅行中、タイ、ベトナムの安さにすっかり慣れていた。
おかず3種類とスープをつけても、1人150円くらい。
でもベトナムドンにすると2万ドンになる。
私達は、途中で細かいお金を持ち合わせてないと、お互い貸し借りをするのだが、
「あっ、ごめん、忘れてた、さっきの5000ドン返すねー」
なんてずいぶん大金を借りているような口っぷりになる。
しかし、実は、40円とかの話しなのである。
とにかく色々なものが安くて美味しくて、食いしん坊としては最高の国である。
そうそう、ヤツちゃんから聞いた面白い話しがある。
ベトナムには、もちろん日本の駐在員としてきている、商社マンなどがいる。
駐在員妻は、たいてい、いいおうちに住み、ベトナム人のメイドを雇って優雅な暮らしをしているらしい。
ヤツちゃんは、お金の為ではなく、好きなベトナム語を活かして、働きたいとアルバイトをしたり、お友達もベトナム人ばかりだ。
ハノイに来た時に、知らないうちに、「日本人駐在員妻の為の、奥様の会」という謎の集団の名簿に名前が入っていたらしい。
ある日、その会合があるので、行ってみたところ、皆の話しがあまりにもつまらない。
なので、会合のあった、レストランの厨房でベトナム人と話して、結局、奥様達とは、ちっとも交わらなかったらしい。
そうしたら、今度は、いつの間にか、名簿から名前が外れていて、それはそれでなんか癪に障ったと言っていた。
ヤツちゃんらしくていい話しだ。
こういう先輩たちが、私に海外に早く行けと背中を押してくれたわけで、改めて、こういう出会いに感謝である。
それでは、ベトナム語のさよならで本日はしめくくろう。
チャオ!!!
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