もうすぐバレンタインデーだ。
チョコレートを女性から男性にあげるという風習は、日本独自のものというのは、皆さんもちろんご存知だろう。
ちなみに、このブログでも人気者のサンサンと輝く33歳という名言を残した、プランタン銀座のチーフを覚えているだろうか?
彼と働いていた、デパ地下の輸入食品売り場で一番忙しかったのは、実はバレンタインだった。
売場に製菓のコーナーがあって、手作りのチョコレートやクッキーを作る材料が売っていた。
それが、爆発的にバレンタイン前に売れるのである。
レジが長蛇の列になると、チーフの血が騒いでいるのが伝わる。
「いらっしゃいませー---、皆さま、バレンタインですよー--」と雄たけぶと、不思議なもので、売り場全体の熱気が高まるのである。
チーフは、名演出家でもある。
CDプレイヤーを用意して、曲を流すのである。
例えば、イタリア食品フェスティバルだと、イタリアのカンツォーネ。
フランス食品フェスティバルだと、アコーディオンの曲をかける。
確かにそういうひと工夫で場の雰囲気が変わる。
その頃、あの小室哲哉率いるgloveのFACEという曲がヒットしていた。(古っ!!)
♪太陽がのまれてくー-♪
と静かに始まるのだが、サビの
♪少しくらいは きっと役にはたってる ー-♪(このyoutubeだと1’45くらいから)
というKEIKOの綺麗な高音から、曲がぐっとドラマチックになる。そして、
♫鏡に映った あなたと2人 ♪
とドンドン盛り上がり、
♪ 玄関のドアを 1人で開けようー--♫は、なんだか体がもっていかれそうになる!!そんな曲だ。
チーフは、売り場がワサワサしてきて、お客さんの購買欲が高まる、ここぞという時にこの曲をかける。
そのタイミングが絶妙にうまく、瞬く間にレジに並ぶ列が長くなる。
レジ3台に分かれた私達は、まるで、小室さんと同様、キーボードを弾くかのように、レジをガンガンに叩くのである。
ちなみにこの時代、まだ、バーコードというのがなかったので、商品の値段を1つ1つ手打ちしていた。
もうクラブにいるんじゃないかっていう感じで私も覚醒していたと思う。
そんなクレイジーなバレンタインの思い出だ。
場所は代わり、フランスのお話し。
フランス語でバレンタインは、
Saint Valentin サン・ヴァランタンという。
フランス語になると、なぜか色んなものがおしゃれに聞こえる。
フランスをはじめ、欧米では、カップル同士、贈り物をお互い交換するのが、バレンタインデーだ。
クリスマス商戦が終わり、SOLIDという1月のバーゲンが終わったあとのイベント。
お店では、サンヴァランタンの宣伝ばかりなので、商業化しすぎているという声もよく聞く。
それでもカップルにとっては大事な日なんだろう。
男性は、よくお花を渡している印象がある。
オーストラリアもNZもバレンタインはあるが、そんなに大々的なイメージはない。
逆に驚いたのが、中国だった。
一度、バレンタイン当日に上海にいたのだが、若いカップルで町は溢れかえっていた。
高級店の紙袋を持った、女子が彼氏と腕を組んで歩いていて、高級なレストランは、ろうそくをテーブルにのせて、バレンタインムードをあおっていた。
また、この時期は、旧正月でもあるので、町全体、新年ムードで一杯でもあった。
そんなわけで、更に華やいで見えたのかもしれない。
今年は、北京で冬のオリンピックの最中なので、中国では、賑やかなバレンタインだろうか?
もしくは、逆に、コロナ規制が厳しくなるのか、というところだ。
というわけで、本日は、私の経験したバレンタインのお話しでした!
またねー-
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