【おすすめ中国秘境】新疆ウイグル地区 シルクロードの旅 前編

海外旅行/アジア

2022年の冬の北京オリンピックでは、新疆しんきょうウイグル自治区での人種差別に抗議する意味で、日本を含む欧米の政府高官を派遣しない国がたくさん出た。

この地域は、中国の中でも特殊だ。

私は、2006年9月に、添乗員で新疆しんきょうウイグル地区に足を踏み入れた。

ここは、物凄くインパクトのある素晴らしい場所で、中国の中で私の一番好きな場所だ

中国は、ご存知の通り、物凄く広い。世界4番目の大きさを誇る。

ちなみに、上位3カ国は、

1位 ロシア

2位 カナダ

3位 アメリカ

私の中国の訪問地は、かなり幅広い。

北京、上海、西安というメジャーな都市から、北は、旧満州のハルビン、南は、深圳、そして、はるか西は、今からお話しする、新疆ウイグル地区のカシュガルまで足を運んでいる。

カシュガルのすぐ先は、キルギス。

このあたりの国境を超えると、カザフスタン、タジキスタン、アフガニスタンにつながる。

こんな国名を聞くと、いかに遠くに行ったかということを感じていただけるのではないだろうか?

干しブドウを売っている家族。ブドウは、このあたりは、多く生産している。

私が担当したツアーは、新聞社が主催した、「世界の名所を訪ねて」シリーズ。

ツアーの名前は、「悠久の大地シルクロード 天山南路を行く 12日間

ウルムチ、トルファン、クチャからタクラマカン砂漠、そしてカシュガルへ。

↑この中で、どこかご存じだろうか?

私は、ウルムチ、トルファンだけ、なんとなく聞いたことがある程度だったが、他の地名は全く知らなかった。

その時のパンフレット

中国12日間のツアーは、結構な長さだ。

お客さんは、14人。男性8人、女性6人。

このツアーに参加する人は、かなりの中国通ばかりだ。

ちなみに、中国人でも、この地域に観光で行った人は、なかなかいない。

添乗員として中国での仕事は、スルーガイドの人といかにうまくやるかが、私の1番の仕事になると以前、お話しした。↓

何せ、自分のお金儲けに走るガイドさんがいるからだ。

しかし、12日間大変お世話になったガイドさんは、とっー-ってもいい人で、全く、すれてなかった。

私もお客さんと同じただの観光客に気が付いたらなりそうだったので、お客さんの手前、人数を一生懸命数えたりして、仕事をしているふりをした!

出発地は、新潟。

新潟から上海は、直行便で3時間半だ。

その後、ウルムチに行くのに、5時間飛んだ。

やっぱり中国は広い。

12日間周るルートの地図。

ウルムチは、世界で最も海洋から離れた内陸都市だ。

今、問題になっている、新疆しんきょうウイグル自治区の首府にあたる。

内陸なので、気温の差が激しい。

夏は30℃。冬は、-20℃

雨はほとんど降らない。

人口は、175万人。

ここは、高層ビルが立ち並ぶ近代都市。

画像が悪いが、町の中心の様子。金色のドームのモスクが見える。

彼らは、イスラム教(中国では、回教と呼ぶ)を信仰し、ウイグル語という言葉を話す。

北京語は、通じない。

屋台で果物や、焼いたお肉が売られている。

男性は、皆、ウイグル民族伝統の四角い帽子ドッパをかぶって、髭面だ。

女性は、カラフルな生地のスカーフや洋服を着て、町を闊歩している。

活気がある。

おじさんたちがかぶっているのが、ドッパという帽子。

街には、露店があちこち出ていて、ぶどう、スイカ、干しブドウなど売られている。

ブドウは、このあたりの名産品だ。

これ、全部ブドウ。計り売りだ。

市場に行けば、羊肉が生生しく売られていたり、香辛料の匂いが漂う

羊が、ぶら下がっている!!

町のいたるところで、シシカバブ(羊の串焼き)の屋台がある。

大繁盛のシシカバブ屋さん。

スイカの時期でもあったようで、あちこちでスイカ屋さんも見つけた。

ここは、中国だけど私の今まで見てきた。中国ではなかった。

今回のツアーは、3か所で2泊連泊できる。

日本人のツアーは、いつも忙しく移動が多い。

1泊だと荷物の出し入れでばたばたするので、2泊できると気持ちもゆっくりだ。

しかし、初日に泊まった、ウルムチは、1泊だけで次のトルファンに向かう。

ウルムチからトルファンは、バスで2時間半ほどだ。↓

途中、巨大な風力発電をみた。

ここは、風が強い

ぐるんぐるん回っていて、風車みたいだ。

夏の酷暑が有名だ。46℃になるらしい。私達が訪問したのは、9月中旬だったが、32℃の暑さだった。

しかし、冬は、寒く、過去に-28℃の記録があるらしい。典型的な砂漠地帯の天候だ。

この日から数日は、どこもかしこも、砂漠の砂の色のものばかりしか目に入らなかった。

それぞれ仏教石窟、城、古墳、塔などなど。

形や建てられた目的は違うのだが、色が、全て砂色なのだ。

下の写真の左側にある、円筒の高い塔は、トルファンを代表する観光地のモスクの蘇公塔そこうとう

イスラム教だと「ミナレット」と呼ばれるものだ。

中東では見ないタイプの形と色合い。なんかいい!

ちなみに、イスラム教のミナレットは、玉ねぎ屋根の隣にピンと張った長い塔で、こんな感じ。↓

仏教石窟もある。その名も、「ベセクリク千仏洞」

仏教石窟とは、岩山や岩場を人為的に掘削した人工空間だ。

この地は、6世紀から9世紀ごろまでは、仏教が信仰されていたそれが、イスラム教の浸透により、破壊されたので、今残っているのは、ごく一部にすぎない。

↑は、無料画像からいただいたもの。さすがキレイ!

この左端の写真が、ベセクリク千仏洞(パンフレットより)
ベセクリク千仏洞

↑この崖のようになっているところに千仏洞があり、見学できる。

また、6世紀に建てられた、交河故城こうかこじょうや、ミイラの眠る墓地群のアスターナ古墓群など、お城とお墓見物だ。

皆、自然の材質を使っているから、周りの景色に溶け込んだ色合いになるらしい。

旅行3日目の宿泊地は、夜行寝台列車だ。

8時間の列車の旅。

2段ベットが2つあり、4人で同じキャビンで寝るだけの車内なのだが、なんか修学旅行みたいでワクワクした。

そうして、トルファンからクチャに移動した。

そこからまたバスに乗る。景色は、多少変わるが、やはり、砂漠の砂の色は同じだ。

クチャで印象的なのは、キジㇽ千仏洞だ。

237屈もあり、中国で一番古いと言われている、飛天画が残っている。

この小部屋の中の壁に、飛天画と言われる、絵を見ることができる。

イメージとしては、タリバンが、破壊したバーミヤンの遺跡のようだった。

アフガニスタンもそう遠くはない。

やっぱり文化って地続きで伝わって似るもんだなと思った。

というわけで、続きは、また次回に!

こちらが後編↓

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