ハロー!
フライトで日本線で到着すると、その日の夜は、よく皆で居酒屋に飲みに行く。
オージークルーがびっくりするのは、
靴を脱いで、下駄箱に入れること、
掘りごたつのようなタイプの着席スタイル、
写真付きのカラフルなメニュー。
そして一番興奮しているのが、
「ピンポン」と席にある呼び出しボタンを鳴らすと、飛んでオーダーを取りにくる店員さんに対してだ。
すごい、すごいと拍手をしている。
オージークルーの皆さん、これが、日本のサービスでございます。
日本にくる外国人は、口々にカスタマーサービスがすごいと喜んでくれる。
自分がサービスを受ける側なら、注文したものが、ちゃんと届いて、余計な心配をしなくていいので、大歓迎だ。
だが、働く側になると、話しが違ってくる。
日本人は、相手が、外国人だと、OK! OK! なんて言うくせに、日本人だと、急に態度が大きくなる!!
私もフライト中、「訴えるぞ!」とか「嘘つき!」とか、自分の非ではないのに、中傷を受けたこともある。こっちが訴えたいものだ。
一度、やくざのようなひどい客にあたった。
さんざんなフライトで、げんなりした。
ただ、このクルーの仕事のいいところは、フライトが終われば、乗客もクルーも解散となることだ。
フライト中だけ頑張ればいい。
このやくざからもひどい罵声を浴びたが、空港につけばさよならだ。
パイロットが地上係員に引き継いでくれて、飛行機から出て、もう忘れることにした。
そうしたら、なんとなんと、2年後にまた機内で再会してしまった。
遠くからみて、すぐにわかった。
反射的に私がしたこと 👇👇
「名札を外して身分を隠した!」
オーストラリアの会社なので、英語以外に話せる言語の国旗のマークが名札につく。
私の名前には、日本の国旗が掲げられている。
やくざは、私を忘れていると思うが、国旗を見たら、反応するかもだったので、とっさに隠した。
このフライトだけ、タイクルーのふりをすることにした。
しかーーーし、彼は私の事を覚えていたようだった。
「久しぶりだね、ねえちゃん」と言われた。
ぞぞーーー!!背筋が凍った。
彼は、ビジネスクラスで、私は運悪くそこの担当だったが、パーサーにお願いして、ポジションを変えてもらった。
いやはや、疲れた。
疲れ切って、シドニーに到着してバスに乗った。
私の家は、空港から10分ほどバスに乗れば着く。
さあ、もう一息でうちだと思っていたら、あれ?道が違う。
どこだここ??という道を通り始めた。
すると、ドライバーさんが、
「あれ?もしかして、俺間違えた??」
と言った瞬間、私と同様、おかしいと思っていた、乗客が「やっぱり!」といわんばかり、
「違う!違う!」
と騒ぎ始めた。
ドライバーさんは、お客さんにどうやって元のルートに戻れるか乗客に聞き、皆が、説明し始めた。
結局私の降りる予定のバス停には、止まらず、次のバス停での停車になってしまった。
「あなた、初めての運転?」
とおばさんが笑いながら聞いたら、
「ううん、2回目」
とドライバーさんも笑顔。
「ナビしてあげたんだから、この借りは、次回、ただで乗せてもらって、返してもらうわ。
まあ、頑張ってね。」
と和やかムードで終了。
うわーーーーー!いいなーー、いいなーーーー!これよ、これよーーー。
と思いつつ、バス停、一つ飛ばされている私。
スーツケースは、2つなのだが、これを引いて、戻るのって、結構大変なんだよなー。
しかしまあ、こんなの日本だったら、謝罪の嵐だろう。
もう文化の違いと片づけるしかないのだろうが、いやはや、うらやましい文化だ。
日本人の接客は、独特だ。
そういえば、オージーのパーサーがフライト前のブリーフィングで、
「日本人は丁寧にサービスするのが、大事なので、食事のサービスも両手で渡して、頭を下げながら、サーブしなさい」
とよくわけのわからないアドバイスをした。
その日は、周りの日本人以外のクルーがやたら腰かがめて、ペコペコしながら、サービスするので、あきらかに不自然でおかしかった。
タイ人クルーも以前、JALで働いていた時に、日本のサービスがあまりにも出来ず、契約期間がまだ残っているのに、いつのまにか、クビになっていた!なんて言っていた。
どちらのサービスも、いい面、悪い面がある。
そんなの当たり前でわかっている。
でも、電車に乗って、1分遅れるだけで、謝罪アナウンスが流れているのを聞くと、そんなにしなくてもいいのになー、でもしないと怒られるんだろうなーーって、複雑な気持ちになるのだった。
さて、この回で、49投稿目になりました。
明日は、50回投稿記念の予定ですーー。楽しみにしてねー。
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