【女子海外1人旅:モロッコ18日間を駆け抜ける!】その10 世界一の迷宮都市で迷う。

モロッコ18日間を駆け抜ける!

Day 11// 2003年6月24日

暑さで、鼻血を2回も出した、モロッコの南の旅を終え、私は、今、モロッコのFESフェズ にいる。

ここの「メディナ」と言われる旧市街は、世界遺産だ

まるで、巨大迷路の街。さすが、「世界一の迷宮都市」いわれるわけだ。

入り組んだ路地、起伏のある地形でアップダウンがすごい

路地も、人が1人やっと通れるくらいしかない道も結構ある。

地図なんて意味がない。

通り過ぎたところに戻ろうと思っても、全くたどり着けないのだ。

私は、何度も、居場所を失った。

手押し車やラバが、車の代わり。なんだかタイムスリップしたみたい。

まさに、「迷宮ラビリンス」だ。

元々は、外敵から守る為に、できた町。

ここにきたら、確かに敵は惑わされるだろう。

さて、私の好きな、「生きてる!」を感じられる、SOUKスーク(市場)は、ここも凄い。

ひよこ、七面鳥、鳩、鶏屋さんが相変わらずある。

そして、やっぱりびっくりする。

ひよこは、70DHディラハム(840円)くらいの値段だ。

ニワトリや、七面鳥は、お客に買われる運命が決まると、足を紐で縛られる。

もう殺されることがわかるのか、悲痛な叫び声をあげている。

痛々しい。

別のお店では、洋服の仕立て屋さんらしく、洋服を縫っているお店が沢山ある。

男性も針と糸で縫物をしている。

コーランを読んでいるおじさんもいる。

床屋さんも沢山あって、どこも繁盛している。

やっぱり皆、生きてるーー!

素晴らしいところだ。

だが、観光客に余りにも慣れすぎている。

目が合うと、説明を勝手にし始めて、ガイド料を請求しようとする

なので、誰とも目を合わせないように努めた。

モスクの前でおじいさんが、座っていたので、私も座ったら、その瞬間、どー----っと疲れが押し寄せて、そのまま座り込んだたら、とうとう立てなくなってしまった。

前日、急遽、予定を変更して、バスを8時間待ち、その間に、インターネットカフェの値段交渉で戦い、夜行バスに乗ってから、まだ休んでない。

今日泊まる、宿には、午後にならないと入れない。

困った、体が動かない。

通り過ぎる人が、ちらちら見るのだが、立ち上がれないのである。

気づいたら、1時間が過ぎていた。

モスクには、ひっきりなしに人がやってきている。

それをずっと観察していた。

皆、靴を脱ぎ、手足を洗い、お祈りする。

1人平均15分くらいの滞在時間だ。

人の行き来は止まらない。

そんな、私の周りに子供が集まってきた。

「コンニチワー」と最初は、数人から話しかけられていたのに、気が付いたら、その輪がどんどん大きくなってきた。

最初は、よかったのだが、1時間も過ぎたら、「何かちょうだい」とか、痴漢行為に近いことをしてきたり、子供なのに、勝手にガイドをし始めて、お金を請求する悪質な子供も出てきた。

おふざけがエスカレートして、収拾がつかなくなってきた。

私は、「モスクの前だから、静かにして」と言った。

モロッコでは、子供が悪いことをすると、近所のオトナが、ちゃんと叱る。

時には、親でなくても、叩いて、お説教している。

モスクの前にいる、異文化の日本人をからかおうと、5人子供の集団がふざけて、モスクに入った。

すると、すかさず、大人が飛んできて、「出てイケー、ここはふざける場所じゃない」と叫んだ。

子供を叱りに来た、おばさんが、私のところにきて、「ここにいない方がいいわ。」とアドバイスしてくれたので、重い体を起こして、立ち去った。

せっかくの迷宮ラビリンスの異国体験だったが、何だろう、FESとは、あまり相性がよくない気がした。

そんなわけで、予定を早めて、さっさと去ることに決めた。

つづく

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