先日、久しぶりに、アメリカ人以外の国籍の人を相手にガイドをしてきた。
ジェラルドさんとパウラさんで、メキシコ人のカップル。
数日前にメキシコで結婚式を挙げて、日本に新婚旅行でやってきた。
実は、ツアーの日、雪の予報になっていて、気を揉めていた。

その日は、専用車ではなく、公共交通移動で、行き先は、浅草、明治神宮、表参道、渋谷だった。
よく考えれば、観光先って、外が多いので、悪天候になるとちょっと準備が必要になる。
というのも、お客さんの中には、濡れたくない!!っていう人も結構いるからだ。
そういう人に限って、傘を持ちたがらない!!
悪天候は、確かに残念ではあるものの、外出する人が減るので、いつも長蛇の列のお店に並ばなくてよかったり、人が少ないというのは、それはそれで、心の余裕が出ていい。
今回、濡れたくないって言った場合は、どうしようと思っていた。
美術館、博物館は、月曜日休みがほとんど。
ツアーの日は、月曜日だったので、あまり選択肢がない。
色々な事を頭に浮かべながら、芝公園にある、ザ プリンスタワーホテルへお迎え。


集合時間の9時になっても、現れない。
そうだ、今日のお客様は、メキシコ人。
きっと時間に緩いはず。
そして現れたお二人。
見た瞬間、笑顔がとっても素敵で今日は、きっと大丈夫とすぐに感じた。
2人とも初めての日本。
ジェラルドさんの亡くなったお父様が、昔、日本に来た事があり、小さい頃から日本の話しを聞いていたので、彼は、いつか、ずっと日本に来たいと思っていたそうだ。
「今日は雪の予報だったけど、雨みたいだよ。オリジナルの予定は、外ばかりだけど、何か濡れない場所の方がいいかな?」
と聞くと、2人とも笑顔で、
「雪見たかったなー!もちろん予定通りの行程でお願いします」って言ってきた。
最高ーー!!

最寄り駅の芝公園に早咲きの桜が咲いていたので、早速、お二人を連れて行ったら、とっても喜んでいた。
旦那さんになった、ジェラルドさんは、マウンテンバイクを乗りこなす、アウトドア派。
新妻のパウラさんは、お買い物が大好きなインドア派。
彼女は、抹茶が大好きとのことで、日本滞在中は、可能な限り、抹茶カフェに行きたいとの事だった。
新婚旅行のコースは、東京3日、その後、箱根、伊勢に行き、京都と直島、計2週間の旅だ。
伊勢は、奮発して、AMANEMUに泊まると言っていた。

駅の近くにあった、小さな神社の説明をちょっとしたら、ジェラルドが、早速、神道について興味を示した。
そんなわけで、地下鉄の中で、神道(神社)と仏教(お寺)の違い、皇室についてなどの資料を見せながら説明していたら、あっという間に浅草に到着した。
浅草ツーリストオフィスの展望台に連れて行ったが、雨でスカイツリーは全く見えなかった。
早速、仲見世へ。苺大福にトライ。二人ともペロリと美味しいと言って食べていた。

パウラさんは、6,000円もする高級抹茶を2つ、早速お土産に買っていた。
また、帰国後、犬を飼うとのことで、犬用の日本風のお洋服を買っていた。
ぶらぶら浅草を楽しんでいるうちに、11:30になったので、そろそろ、ランチにするか聞いたのだが、さすが、メキシコ人!
ランチはいつも14時近いとのことで、明治神宮に移動することに。
雨の月曜日だったので、ものすごく空いていた。
ジェラルドさんが静かな明治神宮を通りながら、「これが自分が見たかったJAPAN」とかなり感動していた。
彼は、パウラさんがお買い物している時は、ちょっといなくなることがある。
買い物はあまり好きじゃないようだ。パウラさんが最初からガンガンに飛ばしていたので、ちょっと気を揉んでいるようだった。
明治神宮で参拝し、絵馬を買って、「素敵な家庭を築けますように」と願い事を書いていた。
その後、原宿へ。
ようやくランチの気分になったよう。

何をオファーしようかなと思っていたら、パウラが「ここに行きたいの」とインスタを見せてきた。
メキシコで人気のおじさんインフルエンサーが、去年、来日した時に行って、美味しいと言った、レストランは、原宿の、「チャオチャオバンブー」という、屋台風のお店で、タイ、ベトナム料理だった。
日本食を食べたいと言っていたので、これで大丈夫かなと思っただが、あえて、それには触れないことにした。
タイの屋台の雰囲気で、店は賑わっていた。
パウラさんは、パッタイ風の焼きそば、ジェラルドさんは、レバニラとビール。
とても美味しい、そして、「こういうローカルなところがいい!!」と興奮していた。
食事の時は、日本の女性の地位、税金のこと、政治のことなど、さまざまな話題が出た。

そして、歩いて、渋谷へ向かう。
スクランブル交差点を渡り、ハチ公銅像へ。
ジェラルドさんは、ハチ公の大ファンだった。
リチャードギアの映画も見ており、ここにとっても来たかったと、目を輝かせていた。
ハチの銅像と写真を撮る場合、列に並ぶ。
今まで、私が連れて行ったお客さんは、長蛇の列をみて、並んでまで、写真を撮らなくていいやという人がほとんどだった。
しかし、この日は、雨だったのもあり、いつもよりもずっと列が短かった。
なので、列に並んで、ハチと写真を撮りたいとジェラルドが言ったので並んだ。

2ショット、3ショットを撮り、その後も、ソロで写真を撮り、ハチ公グッズも買っていたので、よっぽど好きだったみたいだ。
喜んでいてよかった。
よくよく聞いたら、自分が飼っていた犬が数年前に亡くなったらしく、犬の思い入れはがとても強いようだった。
銀座に行きたいとのことだったので、お連れして、ツアーが終わった。
最近、ずっとアメリカ人のアテンドだったので、日本は、安い安いと言われていたが、メキシコの物価からすると、日本はそんなに安くないと言う、話しを聞いて、はっとした。
そして、お互い第2言語の英語を話しているので、それに関して、リスペクトがあると思った。

アメリカ人のお客さんは、話せて当たり前と思っているので、たまに、畳みかける英語に緊張する。
今日は、スペイン語の訛りの強い、英語を聞いて、なんだか、旅行中に聞いた英語を思い出し、懐かしく感じた。
そして、やっぱり色々な国の人のガイドをしたいなーなんて思うのだった。
その後、2人は、順調に旅行を続け、奈良では、ジェラルドの亡くなったお父様が、40年前に日本に来た時に鹿と写真を撮った、ベンチを見つけて、同じ写真を撮ったと見せてくれた。
なんだか涙が出そうになった。
こういう体験ができる瞬間は、やっぱりこの仕事をして本当によかったなっと感じる。
いよいよ桜の時期がやってきた。今年も海外から沢山の人がやってくるだろうなー。
今年は一度、桜満開の時に、ガイドが出来そうなので、また報告します!
<思い出ブログ>
桜―