6月に入ったのだが、先日、雛人形を出した。
そう、桃の節句、3月3日の雛祭りに飾る、雛人形だ。
我が家には、「顔が命、人形の久月」の8段の豪華な雛人形がある。
小さい頃は、一軒家の大きな家に住んでいたので、飾る部屋があった。
引っ越しと共に、だんだん、家が小さくなったのと、年と共に、ひな祭りは、大イベントではなくなったが、豪華ひな人形セットは、処分せずに現在も我が家にある。
最後にひな壇をセットアップしたのは、もう25年前くらいになる。
最近は、人形だけ、風通しの意味を含め、出しているが、ひな壇と道具類は、ずっと眠っていた。
処分できないのは、母の遺言めいた言葉があるからだ。
私は、海外生活が計9年に及んだのが、海外に行くと決めて、その度に、母に、「それならピアノをもう処分する。」と言われた。
ピアノは、15年ほど、熱心に弾いていたので、正直、社会人になってからあまり触ってないものの、処分はしたくないという気持ちがあった。
ずっと、懇願して、処分しないでもらったのだが、オーストラリアでCAになる際に、契約期間が3年となったので、行くなら、ピアノを処分するという取り決めになり、泣く泣くピアノとはサヨナラした。
しかし、雛人形に関しては、母は、「捨てないでほしい。」というのである。
母の思入れが強いので、母が亡くなって14年も経つが、押し入れに閉まったままの雛人形セットがあった。
この度、急に思い立ち、人形以外は処分すると決めた。
そこで、一式出したのだが、いやはや、ものすごい量で改めて驚いた。
人形以外でまずこれだけの量。↓
25年前までは、毎年飾っていた。
しかし、1年に1回の事なので、組み立て方を忘れる。
その為、記録用として、現像した写真が入っていた。
組み立てを手伝ってくれた父の半分切れた写真があった。
あの頃、父が苦手だったので、私はとってもそっけなくて、そういう写真を見ると、胸が痛む。
その父ももういないので、もっと優しくしておけばなんて思うのである。
雛人形を飾ってみた。
いやはややっぱり豪華だ。
そして、大事に扱っていたので、小道具類がとてもいい状態だ。
通訳ガイドをやり始めて、日本の文化を紹介する立場になった。
その目線で見る、雛人形は、ちょっと以前のものとは違うなということに気が付いた。
先日も居合道体験というものにお客さんを連れ行き、日本刀を学んだ。
小道具に立派なミニチュアの日本刀があり、前ならなんとも思わなかったが、鞘などまじまじ見てしまう。
また茶道体験にお連れしたが、その茶器セットの小道具もあった。
明治神宮で結婚式に遭遇すれば、男女の着物について、質問されたりするが、改めて、ひな人形の十二単など、本当によくできているなと思う。
牛車やお重箱、和ダンスなどなど、これ、外国人のコレクターは、欲しがるんじゃないかなって思った。
25年ぶりに飾られたお雛様は、部屋の半分を占めて、改めて、豪華だなと思う。
それでも、今後、年を取ってきて、これを組み立てるのは、きっと大変になると思ってる。
メルカリでもひな壇だけでも、出品してみようかなと思うが、小道具など、外国人の目に触れたらきっと大切にしてくれて、第二の人生を謳歌してもらえるかなとも思っている。
ただ、現実問題、送付など、手続きが面倒くさいかなとも思っていて、頭が痛い。
どなたか、いい案があれば、是非教えていただきたい。
ところで、雛人形をすぐに片づけないと、お嫁に行き遅れるという言い伝えが昔からあるそうだ。
母の思入れが強いこの雛人形は、ひな祭りの後も、しばらく我が家に飾られていた。
私が今も独身なのは、そのせいかも知れない!
そんな恨み節を言われているとは、つゆ知らず、6月の我が家に只今、雛人形達は、季節外れの風を浴びて、気持ちよさそうだ!
<思い出ブログ>
なんだか、久しぶりに風邪をひいてしまった。コロナ渦になってから初めてで、もしかしてコロナかもと焦ったが、大丈夫だった。ほっ。
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