通訳ガイドMutsi(ムッツィー)の日本探検隊!!ぶっ飛んだ飴細工体験ツアー

通訳ガイド

本日もMutsi(ムッツィー)ツアーにご参加いただき、ありがとうございます!

本日のお客様は、アメリカ人8名をお連れして、浅草にて飴細工体験教室へ!

会場は浅草のアメシンさん。

浅草 飴細工アメシン | Asakusa amezaiku ameshin
浅草・飴細工アメシンは、日本随一の技術を誇る伝統飴細工専門店です。 あめ細工の製造・販売や、体験教室の開催、出張・実演など、飴細工のことならアメシンへお任せ下さい。

お医者さん夫婦が子供夫婦3組を引き連れて、10日間の日程で日本にやってきた。

リーダーのお父さん、名付けて「ドクタージェイ」は、70代と思われる。

娘、息子夫婦の3組は、40代と言った感じだ。

彼らの子供達をアメリカに預けて、大人達だけでやってきた。

既に、東京、京都、奈良、広島を観光して、最終日に飴細工をすることになり、私は、4時間のお仕事。

東京観光を担当した友人のガイドから、事前に、「いやはや、色々な意味で、キャラが濃いから、覚悟しておいてね!」とアドバイスをもらっていた。

なので、会った瞬間、「おーー、わかる、わかる!色々濃い!」って感じた!

マイアミからやってきたので、アメリカ人の中でも、海好きな派手で元気なイメージ。

職業も、医者、弁護士、カウンセラーだという。

お泊りの目黒雅叙園から浅草まで、地下鉄を使って移動するのだが、まあ、皆、よくしゃべる。

地下鉄は、騒音が結構すごいので、声もだんだん大きくなる。

もちろんマスクなんてする気は全くない!!

11時の予約時間、ギリギリに会場に着いた。

着く直前に、娘の1人から、「体験教室は、どれくらいの予定?」というので、1時間半から2時間だよって言ったら、「えーーそんなにやりたくない!」という。

知らんわーと無視して、とりあえず、座らせる。

既に、日本人5人のグループが時間厳守で席についていた。

こちらも8人をとにかく座らせた。

ちなみに飴細工って皆さん、知っていますか?私、今回、このお仕事を担当して、初めて、知りました!

飴細工は90℃程まで熱してやわらかくした飴を、素手と握りバサミ一本を使って美しく造形する日本の伝統文化です。

飴の温めると柔らかく、冷めると固まる性質を使って作る飴細工は、鍋から飴を取り出してから数分で造形を終わらせなければいけません。
飴細工は彫刻とは違い、削りとったり切り落としたりすることはしません。棒の先につけた丸い飴を、ハサミで切ったり伸ばしたらしながら飴を無駄にすることなく作り上げます。

日本での飴細工の原型は、古くは8世紀ごろからあると言われ、江戸時代には職人が町中を売り歩くようになり、広く庶民の娯楽として親しまれました。その後脈々と飴細工の技術は受け継がれていきましたが、サブカルチャーであったため詳しい文献などはほとんど存在していません。

浅草 飴細工 アメシンホームページより引用

とのことだ。

説明を聞いたら、直前に「やりたくない」って言ってた彼女も気が変わったようで、やる気になっていた。

体験教室では、ウサギを作る。一番作りやすいそうだ。

これは、職人さんが作った、出来上がりのもの。

2回練習をして、3回目が本番という流れ。

担当の職人さんが、1人1人に練習用の温まった飴を串に刺した状態で渡す。

お餅みたいな柔らかさだ。

3分以内で、作っていかないと固まってしまう。

耳、前足、後ろ足、尻尾の順番で作っていく。

皆、いざやり始めたら、盛り上がった!

やっぱり思い通りの形になかなかならないようで苦戦している!

上手にウサギになった人もいるし、ピカチュウみたいなウサギもあれば、ブタになっちゃったのもある。

練習用の飴は、ちょっと黄色い。

これは、何度か使うので、空気が入ることによって、色がつくそうだ。

本番のものは、食べれるので、飴の透明さが出る。

下の写真は、上手にできた人の1回目(下)と本番のモノ(上)!

飴細工のハサミは、特徴的な和ばさみ。裁縫で糸を切る時に使うハサミに似ている。

銀のステンレスの四角い箱に、8人分の和ばさみがずらっと並んでいた。

なんだか、ドラマに出てくる外科医の手術の時に、「メス!」って言って渡す場面が頭に浮かんだ。

そうだ、ドクタージェイ!

お医者さんだから、きっと手先が器用なんだろうなと思い、子供達も、「パパ、仕事の時みたいね」なんて言っていた。

皆の期待を背負って、職人のアドバイスを聞きながら、ドクタージェイが作り始めた。

私は、周りのみんなに色々、話しかけられて、一瞬目を離したのが、ドクタージェイの様子を再度見て、びっくり!

出来上がった、飴細工は、ふにゃふにゃした、キノコみたいになっていて、ウサギとは程遠いものだった。

そして、うまくいかなくて機嫌を損ねていたのか、仏頂面だった!!

職人さんは、優しく、「1回目はこんなもんですよ。2回目がありますから。」と言ってくれた。

さあ、2回目だ!頑張るぞー!っていう雰囲気になったその時、

「ムッツィーさん!!」とドクタージェイに大きな声で呼び出された。

「はい!」と駆けつけたら、「2回目の練習はいらん!これより本番に入る!」というのである。

一同、「え?パパ?本当?」って顔をしていたのが、この旅行の資金は、ドクタージェイから出ているようで、こういう時の発言権は、パパが一番強いらしい。

そんなわけで、職人さんにその旨伝えた。

「いやー、自由でいいですねー!」って笑われた。

そして、「私、ウサギは作らないわ。花を作る!」と娘の一人が言い出したら、

「じゅあ、私は、パンジー」

「俺、バナナ!」

と次々にオリジナル商品を作り始めた!

職人さんが、また、「いいですねーー、自由ーーー!」とまた笑いだす。

ふと横の日本人グループを見ると、2回目の練習に入り、きちんとウサギを作っている。

うん、これだ!日米左右対称!!

これって、教育の違いなのかなって思った。

日本人は、ウサギを作るって言われたら、ちゃんとそれに従ってやる。

「2回練習、最後本番」という決まりなら、それをきっちりやる。

しかし、自由の国の民、アメリカ人は、違うのだ。

これって、面白いなーって思った。

さて、一番気になるドクタージェイ。

何を作っているか聞いたら、「Pancreas!」と私の知らない単語を言ってきた。

パンクレアス??なんだ?食べ物?植物?何?何?って思っていたら、娘が、「スイゾウ!」って言ってきた。

「パパはお医者さんだからね!」と言ったのを聞いて、あーー、内臓の膵臓すいぞうってことがわかった!

膵臓って、見たことないからわからんーーー!!

これが作品↓

自由!!

結局、8人中、2人だけ、ウサギを作り、後はバラバラ。

ウサギの目を書く為に用意された、食紅も、お花の花びらの色になった。

ドクタージェイは、膵臓に食紅を塗るもんだから、なんだか手術で、摘出された膵臓みたいになって、すごいなーーって笑ってしまった

こちらがお花↓

出来上がった、飴細工は持ち帰りもできるが、割れやすいので、スーツケースに入れて持ち帰りはできないという。

それを説明したら、「じゃあ、いらない、今食べる!」って一斉にぺろぺろ舐め出した!!

そしてとても美味しそうにしていた。

「いやーーー、いいですねー、自由!自由!」ってまた職人さんに言われた。

自由の国の8人は、”Thank you, Bye!!” と支払いが終わってない私を置き去りにして、通常90分から120分コースの体験コースをわずか、50分で終わらせ、満足そうにお店を出て行った。

その後、時間がかなり余り、私は、かっぱ橋へと彼らを連れて行くことになるのだが、またそれは次回に!

(こちら更新↓)

<思い出ブログ>

5月の東京の気候はとっても気持ちがいい。こういう時、いつも、私のブルガリアの大好きな町を歩いた日を思い出す!

コメント

  1. 野町彩花 より:

    アメリカ人や欧米の人って自由ですよねーー☺️Pancreasなんて単語、私も知りませんでした!勉強になります✨

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