先日、都内でかなりの雪が降った。
私は新潟生まれで、5歳から石川県に住み、小学5年生まで日本海側で過ごした。
新潟は、新潟市内ではあったが、それでも雪がかなり降った。
今でも覚えているのが、日の出前の暗い中、除雪車がやってきて、除雪作業をする音で、一度目が覚めるということだった。
家は、一戸建てなので、冷える。
母が、石油ストーブをつけて、朝から部屋を暖めてくれた、その匂いが懐かしい。
また、水道管が凍って、お湯をかけていたような気がする。
近所の空き地や、家の庭で、雪だるまを作ったり、雪山を作って、ミニスキーをした。
学校の体育の授業もミニスキーというのがあった。
雪合戦、そり遊びなど、子供時代は、寒さがそんなに気にならなかったものだ。
車もチェーンをつけて走るので、道路の雪が水分を含んで、シャーベット状になったところを、チェーンをつけたタイヤが、シャラシャラ、シャカシャカという音を鳴らして走行していた。
小5の夏からは、関東に移り、そこから太平洋側での生活だ。
雪のない冬に驚いた。
さらに、天気がよく、空も青空で綺麗。
いつも灰色の空を見て育ったので、こんなに違うものなのかとびっくりした。
昔は、日本海側は、裏日本と呼ばれていた。
裏と表でこんなに違うんだと言葉の意味がよくわかった。
海外での雪の体験で思い出深いのが、フランスのモンペリエだ。モンペリエは、南仏だ。
南は、雪はほとんど降らないらしいのだが、2003年1月6日に降った。
こんなに降るのは、珍しいらしく、皆、前日から雪が降るかもと大騒ぎ。
フランスのニュースも日本と同様、天気予報は、番組の最後だ。
クリスティーンの家では、20時のニュースを見ながら、夕食だ。
ニュースが終わる、20時40分は、もう食事の片付けに入っていることが多い。
皆で、キッチンで片付けをワイワイやりながらも、天気予報が始まると、クリスティーンは、手を止めて、「Meteo メテオ!」と叫び、テレビに近づく。
メテオは、天気予報のことだ。
モンペリエは、年間300日、晴れると言われる土地だ。
雪予報の日は、フランス全土でかなり降るということで、「Meteoメテオ」がトップニュースにのし上がった。
クリスティーンが、明らかにそれを見ながら、ワクワクしているのがわかった。
朝起きたら、もうすでに、雪が降り始めていた。
私の屋根裏部屋の窓にも雪が積もっていたので、押し上げるのをやめた。
学校もちょうどなかったので、暖炉のある暖かい部屋で雪が降るのをひたすら見ていた。
午後から雪が止み、太陽が出てきた。
クリスティーンとフランス人の大学生で一緒にホームステイしている、イケメン、トニーと一緒に外に繰り出した。
雪合戦をしたり、雪だるまを作った。
その後、トニーが突然、スーパーの買い物袋のビニール袋に雪を詰めて、ガレージから紐をとりだして、「On y va! 行くよ!」と言ってきた。
どこにいくのか、何をするのかわからないまま、イケメンに付いていった。
どうやら、そりのようなことをしたかったらしい
坂の上で、つめものをしたビニール袋に私が座る。
紐を持ち、トニーが坂を下って引っ張る。
ラグビーの練習にでてきそうな感じ。この強引なそり。
しかし、意外にも、そり感がよくて、楽しかった。
ただ、私がスカートをはいていて、動きにくかったので、トニーと交換して私が引っ張った。
引っ張るのも楽しくて、何度も繰り返して遊んだ。
近くの公園に行ってみたら、子供も大人も雪遊びをして大騒ぎだった。
雪遊びを満喫した。
まさか、南仏で雪遊び体験ができるとは 思わなかったので嬉しかった。
翌朝は、快晴。
気持ちがいいのだが、道路がカチカチに凍り、スケートリンク状態。
うちから町までトラムに乗らず、歩いて、雪化粧しているモンペリエの町に繰り出した。
雪景色のモンペリエの町は、とっても新鮮だった。
雪は数日、残ったが、私が滞在した1年間で1度だけしか降らなかった。
1月6日といえば、前回のブログで紹介した、王様のお菓子を食べる日だった。
雪も降り、王様のお菓子も食べて、なんだか、濃い一日だった。
そんなわけで、もうしばらく寒い日が続くが、こうして懐かしい冬の思い出を思い出しながら、また湯たんぽにくるまろうと思っている。
というわけで、今日のお話はおしまい。
またねー
コメント